源流での野営を支える、ブレないもの作り RiverSideRambler

荻窪にあるアウトドアギアメーカーRiverSideRambler(リバーサイド・ランブラー)にお邪魔しました。「源流野営釣行」という、沢の上流での釣りをコンセプトに、時に過酷な野営を支えるギアについて伺いました。

更新:2019.05.01 作成:2019.04.27
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RiverSideRamblerと源流野営釣行

RiverSideRamblerの製品は、源流野営釣行というスタイルを快適にするために、代表の河野辺さんが立ち上げたブランド源流とは山の中を流れる沢の源のことで、野営とは野外で寝泊りすること。釣行とは釣りに出かけることを指しますが、源流で行う釣りの場合は山の奥深くまで入るため、時として野営せざるを得ないこともあるのです。

 

その野営において欠かせないのが、火をおこすこと。これは肌寒い山の中、暖をとるためだけではありません。沢で濡れた衣服を乾かす、調理をする、野生動物を近づけさせないなど、様々な目的があるのです。火をすばやくおこすことは早く快適な状態を手に入れることにつながり、釣り人の生命を守ることにもつながります。屋外で焚き火を囲んだことがある人はご存知かと思いますが、火を見つめることで精神的な充足感をも感じられるのが、焚き火の効力と言えるかもしれません。

山で持ち歩く道具はコンパクトで軽量に

山の中で行動する場合、万が一のためにお湯を沸かせる道具を携行することはとても大切です。しかし行動の妨げになるような、重い道具を持ち歩くことは避けたいもの。特に、足元が不安定な沢で軽快に動き回るには、荷物はなるべく軽量にするのがセオリー。そうした携帯しやすく、かつ軽量な製品をRiverSideRamblerでは展開しています。例えばアルコールを燃料として熱を発生させるストーブは、風防にもなり、上にコッヘルなどを置くためにゴトクが必要です。RiverSideRamblerではコンパクトな「十字ゴトク」をアルコールストーブと組み合わせることができるようになっていますが、これは3つのパーツを組み合わせるだけ。分解すれば平たくなり、荷物になりません。

 

また、熱に強いチタン板を使った三角形の「Tetra Stand」も、3枚の板状パーツに分解できるので携帯性に優れているゴトクです。「テトラドリップ」という携帯用コーヒー濾しを展開しているブランド、MUNIEQと提携し、デザインを調整して作られた機能美が特徴。キャンパーやバイカーにも愛されている製品群ですが、河野辺さんとしてはこれからも釣行にフォーカスした商品を展開したいとのこと。そうしたブレないもの作りが、製品の信頼感を高めているのでしょう。

トルネード状の炎が高火力を生み出す「RSRストーブ」

機能において優れているRiverSideRamblerの製品の中でも特徴的なものが、アルミ合金の削り出しで作られた、オリジナルのアルコールストーブ「RSRストーブ」。釣りで野営する人はアルコールストーブを愛好する人が多いそうですが、特に単独で源流に分け入る場合、アルコールストーブの堅牢さ、コンパクトさにメリットがあるとのこと。しかも燃料となるアルコールが薬局などで手に入るので、忘れたり切らしたりした際も現地でも調達しやすいのが魅力です。

 

しかし普通のアルコールストーブは概して高火力が得にくく、お湯を沸かすのに時間がかかるという面も。RSRストーブ」はそれを改善、炎が渦を巻くトルネード燃焼を発生させるので、強い火力を得られます。火力調節リングで弱火にもできるので、炊飯にも便利。「RSRストーブ」のトルネード燃焼と気化燃料のブローバック機能を作り出す構造については、実用新案登録がされています。

A5サイズポーチに入る、圧倒的なコンパクトさを誇る「RSRネイチャーストーブ」

沢釣りや沢登りで野営する際に、必ずと言っていいほど必要となるのが焚き火。キャンプ場と異なり薪は手に入らないため、沢沿いに落ちている流木の乾いたものを燃やすのですが、なかなか完全に乾いた木は少ないもの。そのため、時として火をおこすためにかなり時間がかかることがあるのです。

 

そこでもっと早く、もっと快適に火をおこすために開発されたのが、RiverSideRamblerの折り畳める焚き火台、「RSRネイチャーストーブ」です。実際目の前で組み立てて頂いたのですが、わずかな時間でセットすることが可能でした。「RSRネイチャーストーブ」を使うと燃焼効率が良くなるので火がつきやすく、雨中での焚き火も問題なくおこせます。長時間の燃焼が可能なので、生米の炊飯も可能。あと、焚き火台なら火を移動できるのも、雨天時などにはメリットとなるでしょう。

火力が強い「RSRチムニーストーブダブルウォール」

焚き火台としてはもう少し大きめで、やや縦長な作りの「RSRチムニーストーブダブルウォール」も、やはり携帯性が特徴です。この製品はダブルウォール=二重壁を持ち、その壁の間で暖められた空気が内側の壁の上にある穴から吹き出すことで、二次燃焼を促すというもの。そのため木が完全燃焼され、より強い火力が得られます。

 

RSRチムニーストーブ」は「RSRネイチャーストーブ」同様、単に焚き火をおこすだけではなく、調理にも使用できます。チタン製金属板を使用しているので熱にも強く、ばらばらにしてしまえばまちのないA5サイズポーチに収納できるコンパクトさ。しかもなくしがちなねじ類を排除し、簡単に手に入るヘアピンで留めることで組み立てが可能です。

スリムかつ軽量なオリジナルザックで藪こぎも快適に

沢で釣りをする際、視界が開けた歩きやすいところを移動するだけではなく藪こぎといって灌木や笹をかきわけて移動することも。そうした場所でも快適に行動できるように、RiverSideRamblerではオリジナルのザック「RSRバックパック」を、受注生産しています。スリムなデザインは藪でも引っかかりにくく、防水性のある生地X-Pac™と止水ジッパーが濡らしたくない中身を守ります。別売のサブザックを取り付けすぐ使う道具を入れておけば、ベースにした場所にザック本体を置き、サブザックのみを外してすぐに行動できるというのもメリット。

 

特筆すべき点は、背中側にジッパーがついていて、中身を出し入れできることでしょう。沢や山でザックを置く時は、背負う部分が湿らないように表側を地面に向けて置くのですが、中身を出し入れする時はいちいちザックをひっくり返す必要があります。しかし背中にあたる側が上を向いたまま出し入れできれば、こんな便利なことはありません。しかもプラスティック段ボール芯を入れて背中側に凹凸を作っており、ジッパーは凹部分に来ることで背中にあたらないという工夫がされています。

まとめ

RiverSideRamblerの看板商品である「RSRストーブ」は、1stバージョン製作の際クラウドファンディングで出資を募ったとのこと。1stバージョンは外壁をへら絞りという特殊技術で作っていたのですが、アルミ合金を削り出して作った内壁との間にほんのわずかな隙間ができてしまうなど、品質が安定しなかったそうです。そのため2ndバージョンでは、内外壁共に削り出しに変更したそう。こうした改良により、信頼を積み重ねているRiverSideRamblerには河野辺さんの豊かな経験が詰まっており、これからも確実にファンを増やしていくことでしょう。

RiverSideRambler

東京都杉並区天沼2-14-5

電話 03-5397-4353

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    一年中どこかに出かけている、アウトドア・登山・クライミングライターです。アウトドアの魅力を、記事を通じて皆さんに伝えていけたらと思います。

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