家具を知り尽くしたデザイナーが創る究極のローテーブル / DOOGOO® ~ 株式会社スライムデザイン

「DOOGOO TIME THE TABLE 420」というロールトップテーブルをご存知ですか?実際にこのテーブルを見れば誰もが驚くその品質とデザイン。私もこのテーブルに魅了されたユーザの一人です。プロダクトブランド「DOOGOO®(ドゥーグー)」として、このロールトップテーブルを設計・販売している株式会社スライムデザインのストア兼デザイン事務所がある大阪日本橋へ、お話を聞きに行ってきました!

更新:2019.5.15 作成:2019.5.6
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目次
  1. 理想のテーブルとの出会い
  2. オタクの聖地にあるデザイン事務所!?
  3. 家具・プロダクトデザイナーが創るローテーブル
  4. 木材マニア?家具デザイナーとしての細部に光るこだわり
  5. 近々発売予定!オプションの天板拡張パーツ
  6. 大ヒットの予感!DOOGOOオジリナルの新作チェア ※特許出願中
  7. 大阪からオリジナリティあふれる道具を世に送り出す!
  8. DOOGOO® 店舗情報

理想のテーブルとの出会い

こんにちは、YAGAIのタケです。

皆さんは、キャンプ用テーブルにどのようなものをお使いですか?我が家ではキャンプを始めた当初から高さ27センチほどのローテーブルを使っていました。とにかく低いのがカッコいい!みたいなロースタイル全盛期。しかし腰を曲げた状態になるので腰痛が悪化する気配を感じ(汗)新しいテーブルに買い替えました。
腰痛問題は深刻ですが、テーブルって一番目に入るし一番触るもの。そろそろちょっと質が良くてテンションが上がるものを使いたいなと思い始めてました。これが買い替えの一番の理由です。

ちょうど良い高さ、コンパクトに畳める、デザインと品質が良いもの、そして所有感を与えてくれる。そんな注文が多すぎるテーブルを探していたところ、理想のテーブルに出会いました。それが「DOOGOO TIME THE TABLE 420」というロールトップテーブルです。
YAGAIのインスタで「DOOGOO TIME THE TABLE 420」を使った時の写真をいくつか掲載していますので、まだこのテーブルを見たことがない方はぜひ見てくださいね。

今回、プロダクトブランド「DOOGOO®」を展開している株式会社スライムデザインのストア兼デザイン事務所に訪問し、このテーブルをどんな思いで作ったのか取材に行ってきました!

オタクの聖地にあるデザイン事務所!?

難波駅から歩いていける、大阪日本橋のでんでんタウンの中にそのストア兼デザイン事務所がありました。でんでんタウンといえばオタクの聖地。そんなエリアに異質ともいえるおしゃれな建物があり、それにまず驚きます。元々は代表の吉田さんのお祖母様のお住まいだった古民家をリノベーションしたとのこと。

※ 1階はDOOGOO®のストアで、2階がデザイン事務所。

家具・プロダクトデザイナーが創るローテーブル

-- まず株式会社スライムデザインについて教えてください。

吉田さん:株式会社スライムデザインは家具やプロダクトのデザインと店舗などの空間デザインを手がける会社です。それとプロダクトブランド「DOOGOO®」を展開しています。

酒井さん:吉田が店舗など空間のデザインを担当し、私が家具やプロダクトのデザインを担当しています。
代表取締役 吉田龍司さん (写真右)
取締役 酒井雄大さん(写真中央)
市井誠樹さん(写真左)
--  アウトドア用品を開発するきっかけは元々キャンプが趣味だったからですか?

吉田さん:いいえ!なんと我々は元々キャンプをしたことはなくて。ただ初めてキャンプのイベントに参加したらすごく楽しくて(笑)自分たちでも何かキャンプにも持ち出せる製品を作ろうと思い、構想をスタートさせました。

酒井さん:10年間以上家具のデザインをしてきたので、まずはテーブルを作ろうということになりました。これまでの経験で培った知識やアイデアをプロダクトに落とし込めば、今までにないものを創れる自信がありました。

-- 「DOOGOO TIME THE TABLE 420」は私もユーザです。素晴らしいデザインと品質です。

酒井さん:おかげさまでご好評をいただいてます。木材の材質がチークとオークの2種類あるのですが、チークの方はすぐに売り切れてしまいました。チークは元々生産数が少なめでしたが、近々再生産を行います!
--  木材にチークを採用しているのが特徴ですよね。

酒井さん:チーク材を採用しているテーブルはめずらしいかなと思います。チークは西洋家具や船の内装、甲板にも使われていて、耐久性・耐水性があり、狂いも少ない樹種なので、外に持ち出せるテーブルには最適な高級木材です。

吉田さん:年々採れる量が少なくなっていて、日本に輸入されるとウォルナットよりも高い木材です。そういったチークを採用したことは「DOOGOO TIME THE TABLE 420」の大きな特徴だと思います。
-- 生産が大変そうです!

酒井さん:当初国内の木工職人さんが製作していましたが、どうしてもコストと時間がかかってしまうため、原価が非常に高くなってしまいました。

吉田さん:商品として良いものであることに自信がありましたが、品質を維持してユーザさんに買いやすい値段設定にすることが大きな課題でした。


-- その課題はどうやって解決されましたか?

酒井さん:試行錯誤を重ねる中、レジャーブランドの「Allstime」と出会い、コラボレーションしてベトナムの工場で作る案が出ました。ベトナムは周辺の東南アジアでチークが採れるという大きな利点があります。何回か試作品で調整し、国内で生産するのと同じ、それ以上のレベルで作れることを確認できたため生産をベトナムに移しました。そういった経緯を経てコストを抑え、安定的に供給する事が可能になりました。

吉田さん:海外生産でコストが下がることは当然わかっていましたが、国内生産で価格が非常に高かった時もファンでいていただける方々がいましたので、海外生産で品質が下がるなら、やらないと元々決めていました。

木材マニア?家具デザイナーとしての細部に光るこだわり

-- 通常ロールトップテーブルはロール式天板のため隙間がありますが、「DOOGOO TIME THE TABLE 420」には隙間がありません。この隙間から物が落ちたり、汚れたりするので、これは画期的だと思います。

酒井さん:開発した初期のテーブルは、隙間の空いたロールトップでした。でも当然隙間はない方がいいですよね。何度も改良を繰り返して今の隙間のない形になりました。

室内用のローテーブルでもそうですが、定番はこの高さだろうというセオリーがあります。そういったセオリーは気にしないで自分たちが思う使いやすい高さに設計しました。天板の隙間についても同じことが言えると思います。自分の考えやお客様の声を素直にプロダクトに落とし込むようにしています。


-- 木材に対するの熱いこだわり(もはやマニアック!)が感じられます。

酒井さん:仕上げに対してもこだわっています。このテーブルは木の表面に塗膜が乗らないオイル仕上げにしています。オイル仕上げは木の中に浸透していくのでマットな表情になり、もちろん水分も弾きます。人間の皮膚と一緒で乾燥もするので時々オイルを塗ってメンテナンスするとより綺麗になります。だんだん木の色が濃くなりエイジングも楽しめます。シミや傷も馴染んできます。

吉田さん:キャンプで使うテーブルですので、傷など気にしないで使ってもらいたいのでメンテナンスしやすいことを考慮しています。一生使えるものを提供したいです。木を育てていく感じです。革靴に似てますね!そういったところに価値を見出してほしいですね。

 

近々発売予定!オプションの天板拡張パーツ

-- 「DOOGOO TIME THE TABLE 420」の今後の展開について教えてください。

酒井さん:まだ試作段階ですが「DOOGOO TIME THE TABLE 420」の天板拡張パーツを開発しています。このオプションを両側に取り付けると天板の幅がオリジナルの1.5倍になります。

吉田さん:このテーブルを4人以上で使うと少し狭いという声を聞きます。2つ購入して並べてる方もいるとか。


-- 私も以前使っていたテーブルは2つ並べてました!これは待望のオプションですね。

酒井さん:まだ改良の余地があって、強度的に完璧ではない状態ですが、もう少しで製品化できると思います。

吉田さん:左右で両方取り付けると相当広くなります!テーブルを組み立てた状態で、取り付けできるので便利だと思います。近々発売予定ですので楽しみにしていてください!

大ヒットの予感!DOOGOOオジリナルの新作チェア ※特許出願中

-- ストアに置いてあったチェアが非常に気になります!

吉田さん:DOOGOOオリジナルのチェアとして現在開発中です。何度も試作を繰り返しています!

酒井さん:試作品のファブリックはコットン生地になっていますが、製品にする時は別の素材も検討する予定です。
-- カーミットチェアでいうところの、背もたれと座面にあるアーチ状の木の部品がありません。私もカーミットチェアを使っているので、自立しているのが不思議に感じます。

酒井さん:カーミットチェアはそのアーチ状の部品がないと成立しません。座り心地を追求するため、このアーチ状の部品がなくすことにこだわりました。そのためハンモックのような座り心地になります。このチェアの大きな特徴です。しなりをうまく使って体に寄り添うような形になっています。

-- 座らせてもらいましたが、すごく安定していて、肘を置きやすく背もたれに包まれる感じがとてもリラックスできます。

酒井さん:肘置きも少し高めにして、幅を広くしているのも特徴です。この手のものはどうしてもカーミットチェアと混同されますが、脚の付き方やディテールも全く違う、完全に一から設計したオリジナル製品です。新規構造も含めて特許の出願をしています。

吉田さん:我々は小さい会社です。どこにでもあるものを出しても意味がないと考えています。こだわりすぎて開発のスピードがあがらないですが(笑)時間をかけてでも良いものを作っていきたいです。

 

大阪からオリジナリティあふれる道具を世に送り出す!

今後は食器など様々な分野のプロダクトも開発していきたいとのことでした。現在取り掛かっているのはグリルプレート。素材が鉄でなくアルミであることが特徴。

今回モノづくりにかける想いをたくさん聞かせていただき、終始圧倒されっぱなしで取材を終えましたが、大阪を拠点に自分たちが思う良い物を創っていくという信念を感じました!

これから何が出てくるのか、目が離せないブランドになりそうです。

※ これは現在開発中のグリルプレート。鉄ではなくアルミなので軽く熱伝導率も良い。

※ 裏のデコボコも特徴的。表面積がより広がるので熱伝導率がさらに高くなり、大小関わらず五徳に置いてもズレにくい安全な形状(意匠出願中)

DOOGOO® 店舗情報

〒556-0005 大阪市浪速区日本橋3丁目6番12号

OPEN/ 13:00-19:00
CLOSED/ SUNDAY
※ 時間外でもスタッフがいる場合はご入店可

TEL/ 06-6556-9050
MAIL/ info@slymedesign.jp
DOOGOO®/ https://doogoo.slymedesign.jp/
株式会社スライムデザイン/ http://slymedesign.jp/
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