更新:2019.1.25 作成:2019.1.23

キャンプ料理の基本その3 焚き火上手になろう! 薪選びのポイントと、火起こしの基本

焚き火で焼き芋。かつてはどこでも見られた光景ですが、現代では焚き火をできる場所も非常に限られてしまっています。「焚き火なんて、一度もやったことない」「薪って、そもそもどこに売ってるの?」という人も多いでしょう。
今回は、焚き火をするための薪の選び方や、火起こしの基本を紹介します。
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目次
  1. 焚き火で燃やす薪が必要…。薪の入手方法は?
  2. 薪選びのポイントを知ろう!
  3. 枝の組み方の基本は「下には細い枝、上には太い枝」
前回の
キャンプ料理の基本その2 牛乳パックでキャンプ料理!ほかほかホットドッグを作ろう!
の記事では、
「牛乳パックに火を着けるだけ」という超・簡単料理を紹介しました。

さて次は、薪を燃やす焚き火にチャレンジしたいですね!

焚き火で燃やす薪が必要…。薪の入手方法は?

「薪」という字は、「まき」あるいは「たきぎ」と読みます。

「焚き物(たきもん)」と言うこともあります。地域や年代によって、いろいろな言い方があるようです。

田舎の山村などに行くと、お風呂を沸かすためなどに使う薪を常備している家庭を、今でも見かけます。
ガスや電気が整っている現代。そもそも薪を使って火を起こすなんて、都市部の日常生活の中では、なかなか機会も無いでしょう。
「薪が売られているところなんか、見たことも無い」という人も多いと思います。

焚き火をやりたくても、燃やす薪が無いことには始まりません。
さて、どうやって、薪を入手すればいいのでしょうか?

(方法その1) キャンプ場で購入する

キャンプ場へ出掛けていって焚き火をやるときは、そのキャンプ場で販売されている薪を購入するのが一番便利です。わざわざ家から持ち運ぶ手間もいらず、楽ですから。
この方法でやろうとする場合、

・そもそも、行く先のキャンプ場では薪を販売されているのか?
 (購入に当たって事前予約が必要かどうかも、要確認)

・販売されている薪は、どのぐらいのボリュームか?

・焚き火の途中で薪が足りなくなった場合、すぐに追加購入できるか?

などを、予め確認しておくのがいいでしょう。

また、キャンプ場によっては
「地面で直接焚き火をする “直火” は禁止。焚き火台を使えば可」
という施設もあります。
そのような規則や、焚き火台をレンタルできるのかどうかも、事前に確かめておくのがいいです。
 

(方法その2) 店などで購入する

場所によっては、ホームセンターや道の駅、あるいは薪ストーブの専門店などで販売されていますので、そこで購入するのもいいでしょう。
車で買いに行く場合、木くずが車の中に散らかることがあるので、車の中を汚さないようビニールシートなどを準備しておくことをおすすめします。

また、そのような店が身近に無ければ、通販などで探して取り寄せるという方法もあります。
 

(方法その3) 自分で拾い集めてくる

薪を購入しようとすると、案外、高い場合が多いです。
知り合いに木材屋さんなどがいれば、端材を譲り受けるのもいいですね。

一番安くて手っ取り早いのは、「落ちている枯れ枝などを、自分で拾い集めてくる」ことです。
都会だと実際なかなか難しいかもしれませんが、田舎なら可能な場所も多いと思います。

もちろん、

・自然保護区に指定されているなど、落ちている枝を拾うのも禁止されている場所

・許可を得ていない私有地

などで拾うのはダメですから、ご注意ください。
たとえば川原などは、枯れ枝を集めるには便利な場所です。川は、雨の多い時期には水面が上がり、雨の少ない時期には水面が下がります。
晴れた日に川の近くへ行くと、川べりの乾いた砂地にたくさんの枯れ枝が落ちているのを発見できます。水面の上がっていた時に流されてきて、水が引いた後に取り残された枝です。
たいてい、これらの枝は乾燥具合もバッチリで、焚き火用の薪には最適なのです!
拾い集めに行くときは、段ボール箱など、両手で抱えるぐらいのサイズの入れ物を持って行くといいでしょう。
川原などで枯れ枝を拾う場合、あっという間に入れ物がいっぱいになるかもしれません。

たとえば焼き芋をいくつか作る程度なら、1つの入れ物がいっぱいになる量の枯れ枝が集まれば十分です。欲張りすぎると、重たくて持ち帰るのが大変になります。「ほどほど」が肝心です。

薪選びのポイントを知ろう!

どんな木を選べば、上手に焚き火ができるのか?
そのポイントをいくつか説明しましょう。

まず、薪にとって一番重要なのは何と言っても「乾き具合」です。
湿った木は燃えにくく、煙ばかり出てしまいます。

乾き具合を知る方法としては、次の点を参考にしてみてください。

(ポイントその1) 手に持ったときの軽さ

水分を多く含む木は、手に持つと重量感があります。軽い木ほど、よく乾いていて燃えやすいと言えます。
同じぐらいのサイズの木を右手と左手に一本ずつ持ってみたとき、明らかに片方がズッシリ重いと感じたら、その木は薪としては使わないほうが無難でしょう。
 

(ポイントその2) 叩いたときの音

乾いた木は、木と木をぶつけたときや、木で石などを叩いたとき、
「コンコン」「カンカン」と、軽やかで高い音が響きます。

逆に、叩いて「ゴッゴッ」と鈍くて低い音が出る木は、湿っていて燃えにくい木です。
 

(ポイントその3) いろいろなサイズをバランスよく

乾き具合の次に大事なのは、薪のサイズです。
細いものや小さいものばかりだと、すぐに燃え尽きてしまいます。
が、太いものや大きいものばかりだと、最初の火起こしが難しくなってしまいます。

いろいろなサイズの枝をバランスよく集めると、上手な焚き火ができるようになります。
最初の火起こしのために、ススキや枯れ草なども少しあると便利です。
山のキャンプ場なら、茶色い杉の葉っぱも落ちているかもしれません。
どんな物が燃えやすいか、いろいろ試してみてくださいね!

天気が良ければ、集めた枯れ枝などをしばらく直射日光の当たるところで干しておくのも、いい方法です。できるだけ乾いた状態にしましょう。

枝の組み方の基本は「下には細い枝、上には太い枝」

火起こしで肝心なのは、
「火を着ける前」の準備です。上手な組み方をすれば、うまく火が起こります。

組み方の基本は、
「下に、最初に燃えやすい細い枝。その上に太い枝」
の順番で配置すること。

また、物が燃えるために必要なのは酸素。空気の通り道が広く確保されるように、
タテ、ヨコ、ナナメと、枝をバラバラな向きに配置します。
平坦になりすぎないよう、高さを付けて立体的にするのも大事なコツです。
このように、細い枝の上に、太い枝を配置します。
上の写真では枯れ枝を使っていますが、角材などを薪に使う場合も同じ要領です。
「細い物を下、太い物を上」。これが鉄則です。

また、どんなに頑張っても「枯れ枝や枯れ草などの自然物だけ」を燃やして火起こしをするのは、思った以上にハードルが高いもの。

キャンプ料理の基本その1 焚き付けは新聞紙? それとも牛乳パック?
の記事でも説明しました通り、
乾いた牛乳パックを焚き付けに使うと、最初の火起こしがとてもスムーズにできます。

細い枝よりもさらに下に、手でビリビリ破いた牛乳パックを置いておき、その牛乳パックに着火するという方法が初心者にはおすすめです。
焚き火ができるようになると、焼き芋も作れます。
ウインナー、玉ねぎ、キノコ類を焼いたり、
子供も喜ぶ焼きマシュマロ、焼きりんご、焼きバナナなどなど、
いろいろな楽しみ方が広がります。

もちろん焚き火の後は火の始末、燃えガラの後片付けまで綺麗に行いましょう。
安全にも気をつけて、身も心も暖まる焚き火を楽しんでください!

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  • 白水 祐樹

    子供達の野外活動支援に携わっている、青少年教育の専門家。いきもの大好きWebライター。

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