更新:2025.7.16 作成:2025.7.16

花の楽園・秋田駒ヶ岳|八合目から楽しむ初夏ハイク

秋田駒ヶ岳は高山植物の宝庫として知られ、特に初夏は色とりどりの花々が登山道を彩ります。八合目までバスでアクセス可能なため、初心者でも気軽に絶景ハイキングを楽しめるのが魅力。さらに、近隣には名湯「乳頭温泉郷」もあり、山と湯のセットで贅沢な一日を満喫できます。
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目次
  1. 秋田駒ヶ岳ってどんな山?|アクセスと特徴
  2. 初夏に咲く花の種類と見頃
  3. 登山初心者にもやさしいおすすめルート
  4. 乳頭温泉郷にも立ち寄ろう
  5. 秋田駒ヶ岳は「また来たくなる山」だった

秋田駒ヶ岳ってどんな山?|アクセスと特徴

秋田県仙北市に位置する秋田駒ヶ岳(あきたこまがたけ)は、標高1,637mの活火山でありながら、登山初心者にも人気の山です。特に6月下旬から7月にかけては高山植物が一斉に花を咲かせ、「花の百名山」としても知られています。

八合目までバスでアクセス可能

この山の大きな魅力のひとつは、なんといってもアクセスの良さ。登山のスタート地点となる八合目登山口までは、夏季限定で運行されるマイカー規制対応のシャトルバスでアクセス可能。車や公共交通機関を利用して田沢湖駅またはアルパこまくさまで移動し、そこからバスで30分ほどで八合目に到着します。

※マイカー規制期間中(主に6月中旬〜8月下旬)は、アルパこまくさ駐車場を利用してシャトルバスに乗り換える必要があります。

火山と湿原がつくる独特の風景

秋田駒ヶ岳は、複数の火口丘から構成されており、溶岩ドームや噴火口跡が点在しています。その地形は迫力があり、山肌のグラデーションも独特。さらに山頂部には木道が整備された湿原エリアもあり、チングルマやワタスゲなどが一面に広がる景色はまさに圧巻です。

雨の日でも安心の整備された道

登山道は全体的に整備されており、滑りやすい場所には木道や階段が敷かれているため、急な雨でも比較的歩きやすいのが特徴です。また、ルート上には避難小屋や阿弥陀池山荘などの休憩施設もあるため、無理のないペースで登山を楽しめます。

初夏に咲く花の種類と見頃

「花の百名山」の名にふさわしく、秋田駒ヶ岳では6月下旬から7月中旬にかけて、山全体が高山植物の花畑に変わります。なかでもチングルマ、ハクサンシャクナゲ、ニッコウキスゲといった代表的な花々は、登山道や木道のすぐそばに咲き誇り、まるで花の回廊を歩いているかのよう。

可憐なチングルマが咲き乱れる

チングルマは阿弥陀池周辺や木道沿いに群生しており、白い花と黄色の花芯が印象的です。見頃は6月下旬~8月上旬。天気が良ければ、花越しに男女岳を背景にしたフォトジェニックな風景が広がります。

ニッコウキスゲが一面を彩る斜面

7月中旬になると、登山道の途中から斜面一帯にニッコウキスゲ(ゼンテイカ)が咲き揃います。特に焼森・横岳付近田沢湖を見下ろす斜面では、黄色のじゅうたんのような絶景が広がり、カメラを構える人も多いスポットです。

他にもさまざまな高山植物が

  • ハクサンシャクナゲ:樹林帯や風の通り道沿いに咲く淡いピンク色の花。6月中旬が見頃。

  • ミヤマキンバイ・ミヤマダイコンソウ:黄色い花が足元を彩る。

  • ワタスゲ:湿原エリアで風に揺れる綿毛が幻想的。

ルートを少し外れると、イワカガミやヨツバシオガマなど、花好きにはたまらない山野草との出会いもあります。

登山初心者にもやさしいおすすめルート

秋田駒ヶ岳は、八合目までバスでアクセスできるという点が大きな魅力。これにより標高差を一気に稼げるため、登山ビギナーや体力に自信がない方でも、安心して本格的な山の景観を楽しむことができます。今回は、なかでも人気の「阿弥陀池を巡る周回ルート」を紹介します。

所要時間3時間|八合目〜男女岳〜阿弥陀池〜横岳

モデルルート(時計回り)
八合目(登山口)
 ↓ 約40分
片倉岳分岐
 ↓ 約20分
男女岳山頂(標高1,637m)
 ↓ 約30分
阿弥陀池山荘(休憩・トイレあり)
 ↓ 約50分
横岳経由で八合目に戻る(または焼森を回ってもOK)

このルートはアップダウンが適度で、木道や整備された登山道が続くため、安心して歩けます。分岐も分かりやすく、道迷いの心配もほとんどありません。
道中はずっと高山植物に囲まれて歩けるのが魅力。カメラ好きには天国のようなエリアです。

阿弥陀池で一息|絶景と静けさに包まれる

ルートの中間地点にある阿弥陀池は、まるで空に浮かぶような静かな池。周囲はチングルマやワタスゲが広がり、木道と水辺の調和がとても美しいポイントです。すぐ近くにある阿弥陀池山荘では、トイレ利用や休憩も可能です。

乳頭温泉郷にも立ち寄ろう

秋田駒ヶ岳を歩いたあとは、東北有数の秘湯地帯「乳頭温泉郷」で心身を癒しましょう。八合目から下山後、車で約30分とアクセスも良好。山と湯のセットは、このエリアならではの楽しみ方です。

名湯が点在する乳頭温泉郷

乳頭温泉郷には、個性豊かな7つの温泉宿が点在しており、それぞれ泉質も趣も異なります。

  • 鶴の湯温泉:茅葺屋根の建物と白濁の湯が有名。風情ある混浴露天風呂が人気。

  • 大釜温泉:廃校を改装したレトロな湯宿。硫黄の香りが漂う山の温泉。

  • 妙乃湯:美しい渓流沿いに建ち、女性にも人気のモダンで静かな宿。

宿泊はもちろん、日帰り入浴も可能な施設が多いため、登山帰りにふらっと立ち寄れるのが魅力です。

登山+温泉の贅沢プラン

登山後に汗を流して、そのまま宿で一泊する「山泊プラン」もおすすめです。夕食には地元の山菜や川魚などが並び、心までほぐれる時間に。早朝にもう一度、静かな温泉に入ってから帰路に着くという贅沢な過ごし方もできます。

秋田駒ヶ岳と乳頭温泉の組み合わせは、自然派トラベラーにとって“理想の1泊2日旅”。温泉旅館が苦手な方でも、カジュアルな湯治宿やゲストハウスも選択肢に入ります。

秋田駒ヶ岳は「また来たくなる山」だった

せっかく秋田駒ヶ岳を訪れるなら、花も景色も満喫したい。初心者でも安心して楽しむための準備や、おすすめの時間帯・モデルプランを紹介します。

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