アライテントとは?
アライテントとは、1965年に東京都で創業したアウトドア用品メーカーです。「ヒマラヤでも、ウラヤマでも」のモットーで知られる同社は、現在は同社のオリジナルブランド「ライペン(RIPEN)」の登山用テントで人気を博していますが、創業当初は登山用のツェルトを開発・販売していました。現在では登山シーンでのテント場では見かけないことがないくらい、登山テントの定番となっています。同社の社員は全員がミシンを使ってテントを製作できるという、他社にはない特徴を持ったメーカーです。
エアライズ1とは?
重量 :1360g
設営サイズ:間口100×奥行205×高さ100cm
収納サイズ:本体29×14φcm、ポール38cm
収容人数 :1~2人用
耐水圧 :2000mm
カラー :オレンジ、フォレストグリーン
付属品 :インナーテント(ガイロープ・自在付き)、フライシート、テントポール、
ポールスリーブ、ペグ、シームコート、リペアチューブ
※アンダーシートは付属していません、別売りで購入するようにしましょう。
「エアライズ1」とはアライテントが発売している1~2人用登山テントの定番モデルです。当初ツェルトを製造していましたが、自立するツェルトを作る延長線上に1987年、このエアライズが完成しました。1人用にはちょうどいいサイズ感と、短辺に入り口があることで狭いスペースでも張ることができます。発売以来多くの登山者に親しまれている定番モデルです。
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エアライズ1の機能
軽量&コンパクト
エアライズ1の素材は日本の繊維メーカー・東レが開発した「ファリーロ」という軽量の中空糸を使用しています。そのため100g程度軽量化することができ、破れにくいリップストップナイロンも採用しています。またインナーテントは28デニール、フライシートは30デニールという薄い生地で作られているため、コンパクトに収納することができます。
簡単設営
エアライズ1は他社のテントと比較し、簡単な構造で短時間で張り上げることができます。ポールは組み立てて、インナーテントに通すだけ。フライシートを被せて、ペグダウンして完成という単純な手順で慣れてしまえば10分程度で設営することができます。
エアライズ1の設営方法
エアライズ1の設営方法を解説します。設営方法は非常に簡単で、慣れれば10分程度で設営することができます。
①インナーテントにポールを通す
まず初めにインナーテントを広げ、2本のポールを組み立てます。
次にインナーテントのポールスリーブに、ポールを通しインナーテントを設営します。
ポールは片側はスリープの最後まで遠し、片側は入り口側両端のアイレット(ポールを通す輪)にはめ込みます。
②インナーテントにフライシートを被せる
フライシートを広げ、インナーテントに被せます。インナーテントに接着されている四つ角のガイロープをフライシートの穴に通し、外側に出します。
③ペグダウンし、自在で張り具合を調整する
全部で13か所ペグダウンを行います。登山時はハンマーが無いため、手で握れる程度の石や靴の裏でペグを打つようにしましょう。また標高が高くなると、地面が硬くペグが打てない場合があります。この場合は大きめの石にガイロープの輪を通し、ロープを通した石が動かないように他の意思で固定するようにしましょう。最後に「自在」と言われるガイロープの長さを調節するパーツで、張り具合を調節します。フライシートがシワが寄らないように調節すれば完成です。
エアライズ1を使ってみた
実際に山小屋で運営しているテント場で、エアライズ1を使ってみました。使ってみたレビューをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
長所①:狭い所でもスペースでの設営は大きなメリット
北アルプスの涸沢にテント泊に行きましたが、到着が14時ころで既にテント場はいっぱいでした。テント受付も20名ほど並んでおり、設営する場所は探して何とか確保するという状況でした…。そんな時でもエアライズ1なら狭いスペースでも張ることができました。大きいテントを持っていると思われる方は遠くの場所を探していました…。
最近のテント泊ブームの影響で、週末や祭日のテント場は人気があればあるほど混雑しています。エアライズ1なら狭いスペースでも気にせず張れるため、混雑時にはおすすめです。
長所②:前室で料理するには充分な広さ
テント場で食事をとるとき、寒い時期はどうしてもテントから出たくありません。その場合は前室で食事を作りますが、エアライズ1は前室に登山靴を置いたままでも、ワンバーナーで調理することができました。前室のフライシートは外側にいくにつれ斜めになっているため、クッカーをバーナーに乗せたときの高さは気をつけた方が良いですが、1人で調理をする分には問題ありません。
エアライズ1のサイズバリエーション
エアライズシリーズはエアライズ1の他にもサイズバリエーションがあります。1つのテントで泊まる人数に応じて選ぶようにしましょう。また最近ではテント内を広くゆとりを持って使うために、1人で使う場合も2~3人用のテントを選ぶことも主流になってきています。しかしながらテントが大きくなると最盛期は、設営する場所が限られてしまうなどのデメリットもあります。その場合は週末や祝日を避けて、平日に登山を行うようにしましょう◎
2~3人用:エアライズ2
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3~4人用:エアライズ3
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エアライズ1のオプション
エアライズ1にはテント内で快適に過ごすためのオプションが発売されています。
またエアライズ1はポールやフライシートなど、パーツごとに販売も行っています。フライシートが破れた、ポールが破損してしまったなどの場合は、一度購入店へ問い合わせすることをおすすめします。
アンダーシート
素材:40chナイロンタフタ
長さ:110×210cm
重量:200g
エアライズ1のボトム部分を保護するためのアンダーシートです。ボトム部分に地面の石や小枝などで穴が開くとそこから浸水してしまいます。雨が降った時は浸水も広がってきてしまいます。エアライズ1にはアンダーシートが付属していないため、別売りで購入するようにしましょう。
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アライテントの登山テント
アライテントの登山テントはエアライズシリーズの他にも多数発売されています。テントの形状やフレーム構造が異なり、それぞれのテントの特色もありますのでご紹介します!
①トレックライズ1
重量 :1460g
設営サイズ:間口210×奥行110×高さ105cm
収納サイズ:本体30×14φcm、ポール38cm
収容人数 :1~2人用
耐水圧 :2000mm
カラー :フォレストグリーン
付属品 :インナーテント(ガイロープ・自在付き)、フライシート、テントポール、
ポールスリーブ、ペグ、シームコート、リペアチューブ
エアライズと異なり出入り口は長辺側に設置され、エアライズ1より縦横5cm程度大きいサイズのテント。出入り口が長辺側に付いていることで、テントで調理する際に前室を広く使えたり、また体の出入りが楽になるメリットがあります。より快適性を求める方や、1人でも体格の良い方はトレックライズを選ぶことも1つの手段です。
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②ドマドームライト1
重量 :1790g
設営サイズ:主寝室、奥行75×間口200×高さ104cm
土間、奥行60cm、入口部分110cm
収納サイズ:本体32×19φcm、ポール38cm
収容人数 :1~2人用
耐水圧 :2000mm
カラー :フォレストグリーン
付属品 :インナーテント(ガイロープ・自在付き)、フライシート、テントポール、
ポールスリーブ、ペグ、シームコート、リペアチューブ
その名の通り前室部分が「土間」のような構造をしている自立式テント。土間が広くテント内での調理を広く快適にできます。また寝るときは土間部分に荷物を置けるため、テント内も広く使うことが可能。テント内での過ごし方が変わる、使い勝手の良いテントです。
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オニドーム1
重量 :1290g
設営サイズ:間口148×奥行122×高さ97cm
収納サイズ:本体30×19φcm、ポール38cm
収容人数 :1~2人用
耐水圧 :2000mm
カラー :オレンジ
付属品 :インナーテント(ガイロープ・自在付き)、フライシート、テントポール、
ポールスリーブ、ペグ、シームコート、リペアチューブ
ドマドームライトより軽く、エアライズより快適性を重視した自立式テント。ドマドームに似ている形状をしていますが、上から見ると台形上の形をしています。またポールが1本少ないため軽量化されており、軽量さと快適性を両立しているテントです。ドマドームほどではないですが、全室もゆったり使えます。
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エアライズ1で快適なテント泊登山を!
エアライズ1は快適で軽量、コンパクトに収納できるため、多くの登山者に愛用されています。登山テントはさまざまな種類が発売されていますが、一番基本的な構造をしていると言っても過言ではありません。どれを買っていいか分からない方は、まずはエアライズ1からテント泊山行を始めることをおすすめします!