新シーズンは、新しいテントがほしい!
連日寒さが続いていますが、カレンダーを見ればもうすぐ春。人気のキャンプ場ではすでにGWの予約受付が始まっているところも。本格的なキャンプシーズン到来が今から待ちきれませんね。冬の間は一休みしていたけれども暖かくなったらキャンプに行こうとお考えのあなた、新シーズンは新しいテントを連れていってみてはいかがですか?春を待つあいだに、新しいテントに思いを馳せるのもまたよいものです。
ファミリーキャンプといえばトンネル型?それともワンポール?
ファミリーキャンプといえばトンネル型テントやワンポールテントが根強い人気です。私もノルディスクの「レイサ6」を使っていますが、とっても広くて快適です。設営撤収が比較的スムーズですし、リビングルームと寝室が一体になっているので使いやすい。両サイドに壁ができるので適度にプライベートな空間を持つことができたり防風・防寒に役立ってくれるのもよいですね。突然の雨でも安心です。
ワンポール型テントは最近がぜん存在感を増しています。大きめのワンポールに薪ストーブで冬キャンプとか、いつかはやってみたいと憧れますよね。知り合いがソロキャンプでワンポールテントを使っていたのですが、ソロでのワンポールテントを使うというのもステキです。
ファミリーキャンプでのテント選びの王道といえばトンネル型かワンポール型が近年の定番です。しかし今回は世の流れに逆らって、あえて別の選択肢を提案してみたいと思います。
MSR エリクサー4、ここがオススメ
ファミリーキャンプですが、ここはあえての「山岳系テント」でちょっと変化をつけてみるというのはいかがでしょうか?混雑する週末や連休のキャンプ場でもちょっと目立つかもしれません。炊事場やトイレからの帰りに自分のテントを探しやすくなるかもといったメリット(?)も!
今回ご紹介するのは、私も使っているMSRの「エリクサー4」というテントです。私が使っているのは少し前のモデルなので最新モデルとは見た目や機能が違うのですが、大枠ではそれほど大きく違いません。
MSRはテント、タープ、ストーブなど、登山やキャンプに欠かせない様々なギアのメーカー。「エリクサー4」は比較的入門者向けの「エリクサー」シリーズの中で最も大きいサイズです。
使っていて気に入っているのは、次のようなところです。
コンパクトで持ち運びしやすい
ポール、ペグ、フライシート、インナーテント、フットプリント(グラウンドシート)とすべてを一つの袋に収納してもかなりコンパクトに収まります。本格的な山岳テントと比べると重量はあるのですが、それでもキャリーカートを使ったりすれば問題なし。車載するときにも収納場所にそれほど頭を悩ませる必要がありません。
大人2人+小学生2人でゆったり眠れる広さ
独自のポール設計で、インナーテントの壁が全面ほぼ垂直に立ち上がります。この事により、見た目よりも広大なスペースが広がります。途中で2箇所交差しているメインポールとサブポールを組み合わせることで、上にゆくに従って狭くなる…ということがほとんどありません。組み立てて中に入ると、外から見ている時の印象よりも広いと感じるのではないかと思います。
フロアが正方形なので使いやすい
それなりに高価なテントですが、フロアが正方形なのでそこに収まるサイズなら手持ちのマットやカーペットが使えるのがありがたいポイントです。変形のフロアだと専用のマットを買わないと使いにくかったりということもあるのですが、エリクサー4ならそのあたりの許容範囲が広くなるので助かります。またフロアサイズは1辺が約2.2mと大きめなので、大柄な男性でも足を伸ばして横になることができます。
専用のフットプリント(グラウンドシート)が付属している
エリクサー4にはフットプリント(グラウンドシート)が付属しています。一般的にはフットプリント(グラウンドシート)は別売りというテントが圧倒的に多い中、これは地味にありがたいポイントです。専用品なのでサイズもピッタリ、四隅にはポールを入れる留め具もあるので固定するのも簡単確実。造り手の良心を感じますね。
1人でも短時間で設営撤収できる
独自のポールシステムのおかげで、何度か組み立ててコツを掴めば、ひとりかつ短時間での設営撤収が可能です。まずフットプリント(グラウンドシート)の四隅をペグダウンして、次にシルバーとレッドのポールの片方ずつをフットプリントの留め具へセット。ポールが留め具から外れないように注意しながら逆側へ移動し、逆側のポールの端を両手で持って、グイーンとしならせながら残りの留め具へセットすれば…はい完成!撤収時はポールがビヨーンと跳ねるので、周囲に注意しながら作業しましょう。
なにより見た目が超絶かっこいい
いろいろ語ってきましたが、エリクサー4の魅力はこれに尽きるかもしれません。かっこいい。張り終わったら、ぐるりとテント周辺を回りながらエリクサー4を眺めたり写真を撮ったりするのが私のルーティンです。
エリクサー4、ここはちょっと気をつけたい
一方で、ファミリーで使うときにはちょっと気をつけたいポイントもあります。
中で過ごすのは昼寝や休憩、夜眠るときだけというのが基本
スタイリッシュなドームテントゆえに、内部では立ち上がって動き回れるわけではありません。小さなお子さんなら大丈夫なのですが、大人は中腰になってしまいますので、中で過ごす際には自然とお座敷スタイルになると思います。ですので基本的には横になったり座って過ごす形になるでしょう。
リビングスペースは別途必要、タープはあったほうがよい
キャンプの間中エリクサー4の中で家族全員ずっ~と過ごすのはさすがに厳しいので、食事をしたりゆったり過ごすスペースは別途用意した方がよいでしょう。晴れているときはあまり気になりませんが、特に雨の時にテントしかないとちょっと楽しさが減ってしまうかも。
厳冬期の冬キャンプはオススメしない
そのサイズと素材ゆえに、テント中でストーブなどの火器を使うことはできません。そもそもインナーテントにメッシュが多用されている3シーズン用のテントですから、無理は禁物です。
じつはクリスマスに栃木の某キャンプ場で、電源サイトでホットカーペット+セラミックファンヒーターで過ごしてみたのですがとっても寒かったです。テント内の空間自体はどうしようもなくひんやりしていました。
エリクサー4 番外編
家族4人にジャストサイズなエリクサー4ですが、色々な使い方ができるので使い勝手が大変よいのも特徴です。
ソロキャンプ、父子2人キャンプで使うと超快適!
4人でも快適ということは…2人だと広くてゆったりと楽しむことができます。ソロだと天井の低さに目をつぶればタープもいらないくらい、快適な秘密基地の出来上がりです。また2人で使うときにエアベッドを持ち込むと超快適、朝までぐっすり眠れますし、さらにフロアに余裕があるので荷物の置き場にも困りません。むしろ2人で使うのがオススメ?
春秋は電源サイトでセラミックファンヒーターを持ち込めば、意外といける
厳冬期の冬キャンプはオススメしませんが、厳冬期でなければ電源サイトでセラミックファンヒーターを使って朝晩の冷え込む時間をやり過ごせるのではないかと思います。ホットカーペットも併用すればかなり温かいのではないかと思います。
運動会や公園でサンシェード(日除けスペース)として使うという手も
エリクサーシリーズはフットプリント・フライシート・ポールのみでの設営が可能なのでキャンプ以外に公園などでも使えます。ポップアップ式のサンシェードと比べると設営撤収の手間はかかるのですが、一度建ててしまえば広いしかっこいいという利点が生きてきます。
まとめ
ファミリーキャンプ利用でも就寝スペースプラスアルファとして十分な性能を発揮してくれるエリクサー4、ひとつ持っていると色々な使い方ができてアウトドアの幅が広がります。
TPOやその時々のキャンプスタイルに応じてテントを変えるというのもキャンプの楽しみのひとつです。タープや焚き火関係、身につけるファッションや小物なども含めてトータルコーディネートで自分だけの楽しみを発見できるとよいですね。